米国における商標の調査方法 | TESS:米国特許庁(USPTO)データベース検索

商標調査

あなたがアメリカに商標を出願する前に、既にアメリカで同一・類似商標が出願又は登録されていないか、あなたのライバル会社がアメリカでどんな商標を持っているかを簡単に自分で調査する方法をご紹介します。

 

米国商標データベースの使い方

米国商標をご自分で調査するには、USPTO(アメリカ特許庁)のTESSと呼ばれるデータベースを利用します。

TESSは、だれでも利用できて無料です。

ちなみに、TESS:Trademark Electronic Search Systemの略語です。

This search engine allows you to search the USPTO’s database of registered trademarks and prior pending applications to find marks that may prevent registration due to a likelihood of confusion refusal.

この検索エンジンを使用し、混同の恐れのある拒絶から登録商標を守るためUSPTOの登録商標データベースと先願の保留中の出願商を検索できます。

引用:TESS

 

 

TESSはこちらから

 

TESSのサイトを開くと、以下が表示されます。

 

 

米国商標を調査する際は、基本的に「Select A Search Optionの以下の3つの段階からチョイスします。

 

Basic Word Mark Search (New User)
簡易検索:デザイン商標検索不可

 

Word and/or Design Mark Search (Structured)
中級検索:文字と/またはデザイン商標検索可

 

Word and/or Design Mark Search (Free Form)
上級検索:Boolean logic and multiple search fieldsを利用し文字と/またはデザイン商標検索可

 

 

簡単な文字商標を検索するのであれば、Basic Word Mark Searchを利用しましょう。ただ、デザイン商標はこちらでは検索できないので、中級か上級で検索してください。

 

 

 

では、Basic Word Mark Search(簡易検索)で調査する方法をご紹介します。

 

前述の画面で Basic Word Mark Search をクリックすると以下の入力画面になります↓

 

 

View Search History

View Search Historyでは、以下の項目を選択します。

 

●Plural and Singular(複数形と単数形)
●Singular(単数形のみ)

————————————————————–

●Live and Dead(存続と消滅)
●Live(存続のみ)
●Dead(消滅のみ)

 

 

・Plural and Singular (複数形・単数形両方とも) ←特になければこのままチェックしておいてOK

 

例えば、あなたが apple と入力したとします。appleは単数形ですね。

もし、Plural and Singular が選択されていると検索結果には、単数appleと複数applesの類似商標が検出されます。この場合、appleと入力して実際に検出された件数は4527件でした。以下の画像でご確認ください。

 

 

上表の赤で囲んだ部分には、Plural and Singular を選択したので、「SPIRITUAL APPLES」(appleの複数形)と、その上の「HOMEMADE APPLE」(appleの単数形)のappleの単数形と複数形の両方が検出されていることがわかると思います。

 

 

 

一方、 Singular(単数形だけ) を選択して apple で検索してみるとどうでしょうか。

検出された件数は4163件で先ほどのPlural and Singular を選択した場合より、360件ほど少なくなりました。

単数形のみと、複数形と単数形両方と選択しただけでけっこう検索結果に違いがでることがお分かりになったでしょうか。

 

なお、Singular(単数形だけ) 検出された商標の中には 「SPIRITUAL APPLES」はもちろんありませんでした。

 

 

というわけで、

Plural and Singular (複数形・単数形両方とも) ←特になければこのままチェックしておいてOKです。

 

 

次に、検索された商標が、現在存続していて効力があるのか、以前登録されたことがあったのかを知りたい場合は、Live and Dead(存続・消滅) を選択しましょう。

 

存続している商標だけ知りたい場合は、Liveを選択すればOKです。

 

●Live and Dead(存続と消滅)
●Live(存続のみ)
●Dead(消滅のみ)

 

 

Search Term

 

Search Term(検索用語)の右側のボックス内に、あなたが調査したい商標名、出願・登録番号、商標権者名等を入力します。

 

例えば、XXX という商標をだれかが米国で登録しているかを調べるには、Search Term には XXX と入力します↓

 

Search Term

引用:http://tmsearch.uspto.gov/

 

また、ライバル会社 ABCCo., が米国でどんな商標を持っているかを調べたい場合は、

Search Tearm に ABCCo., と入力すると、その会社が米国で持ってる商標を」調査することが簡単にできます。

 

Field

Fieldでは、以下の4項目から選択します。

 

・Combined Word Mark(※BI,TI,MP,TL)=組み合わせ文字商標

・Serial or Registration Number=出願・登録番号

・Owner Name and Address=商標権者及び住所

・All=全て

 

BI=Basic Index(商標基本検索)
TI= Translation Index(翻訳索引)
MP= Mark Punctuated/Word Mark (文字商標検索(句読点あり)
TL= Translation(翻訳)

 

Search Termで、入力したものが何かをこちらのFieldで選択すると思っていただければ解りやすいと思います。

 

例えば、Sony株式会社が米国でどんな商標を持っているかを調べたい場合は、前述のSearch Term に Sony Corporation と入力し、FieldはOwner Name and Addressを選択します。

 

もしこの時、FieldをCombined Word Mark※(BI,TI,MP,TL)で選択すると、Sonyの同一・類似商標が検出されます。

 

Result Must Contain

Result Must Containでは、検索演算子について以下の4項目から選択します。

 

・All Search Terms (AND)

・Any Search Terms (OR)

・The Exact Search Phrase

 

AND検索は、入力したキーワードを全て含んでいるものが検索結果に表示されます。

 

OR検索は、入力したキーワードを含んでいるものが検索結果に表示されます。

 

The Exact Search Phraseは、入力したフレーズだけが検索結果に表示されます。

 

詳しくは、検索演算子でググってみてください。

 

Submit Query

 

前述の項目に入力、選択したら、『Submit Query』 ボタンを押して検索を開始してください。

 

Submit=提出する

Query=質問・疑問

の意味です。

 

まとめ

今回は、米国商標を調査するために必要なTESS : USPTO(アメリカ特許庁)のデータベースの使い方をご紹介しました。

 

日本を含む多数の国では商標は登録されないと商標権の効力が発生せず、また実際に使用していなくても登録が可能です。

一方、米国は、商標の使用主義を採用している数少ない国のひとつで、実際に使用されていないと登録が取り消されてしまいます。使用宣誓書の提出が必要です。

 

また、米国は指定商品・役務の記載をけっこう細かく記載しないと拒絶されることが多いです。そのため商標が同一・類似と思っても、指定商品・役務によって登録されることもあります。

 

TESSで米国商標を調査することは簡単ですが、登録される可能性が高いか低いかの判断は専門家の意見を聞いた方がよろしいかと思います。

 

弊社は、米国商標の調査や出願等を承っています。相談は無料ですのでよろしければご相談ください。

 

 

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