マドプロ出願を考えているがどれくらい費用がかかるか知りたい方に自分で計算する方法をご紹介します。
マドプロ出願費用はいくらか自分で計算する方法
マドプロ出願は、マドリッド協定議定書の締約国を指定することにより、複数に同時に商標出願することができる制度です。
通常外国に商標を出願する場合、各国別の出願手続きが必要になります。国により手続きや言語が異なるため手間と費用がかかります。
一方、マドプロ出願は日本国特許庁に提出する一つの願書で複数国に一括して手続することでき時間とお金にやさしい出願制度です。
なお、マドリッド協定議定書の締約国は現在106カ国です。参照:『マドリット協定議定書約定国一覧』
例えば、米国、中国、EUに商標を出願したい場合、これらの国々は締約国のため、ひとつの出願申請書でマドプロ出願の手続きすることができます。
なお、マドプロ出願するには以下3つの条件を満たしている必要があります。
マドプロ出願の必須条件
①基礎出願or基礎登録されている
本国である日本国特許庁に基礎出願または基礎登録されていなければなりません。
②商標が同一
基礎出願または基礎登録された商標とマドプロで出願する商標が同一でなければなりません。
③出願人or名義人が同一
マドプロ出願の出願人と、基礎出願・登録の出願人又は名義人とが同一でなければなりません。
マドプロ出願費用
マドプロ出願する際の費用は、大きく分けて以下のとおりです。
特許事務所を通してマドプロ出願されると思いますので、代理人費用も別途必要です。
マドプロ出願の際の手数料
1.日本特許庁への手数料
2.国際事務局への手数料
+
代理人費用(よろしければお見積もりいたします)
1.日本特許庁への手数料
日本の特許庁にMM2というマドプロ出願願書を提出する際の費用は9000円(件)です。区分数には関係ありません。
2.国際事務局への手数料
マドプロ出願時の国際事務局の手数料は、基礎手数料653CHF(商標がカラーの場合は903CHF)、追加手数料100CHF(3区分を超えた場合1区分ごと)、付加手数料100CHF(指定国数)、個別手数料からなります。
マドプロ計算機を使う
国際事務局(WIPO)に計算機能がついた便利なページがありますので、そこで実際に計算してみたいと思います。
FEE CALCULATOR ↓
『https://www.wipo.int/madrid/feescalculator/』
すると、以下の入力画面になります。
以下の条件で計算したいと思います。
<条件>
日本基礎出願普通商標
白黒
区分:2
指定国:中国、EM、米国
◆Type of transaction
マドプロ出願手数料を計算したいので、New applicationを選択
◆Your office of origin
基礎出願・登録地を入力。日本特許庁で行った場合はJapanを選択
例:Japan
◆Number of classes covered by the mark
区分数を入力します。区分数により手数料は換わります。また、3区分以上だと追加手数料がかかります。
例:2
◆Is your mark a collective mark, certification mark or guarantee mark?
団体商標、認証商標、または保証商標の場合はこちらをチェックします。
例:普通商標なのでチェックなし
◆Is your mark in color or colors?
出願する商標が色つきの場合はこちらをチェックします。
白黒とカラーで出願費用が異なるためです。
例:白黒のためチェックなし
◆Please select the contracting parties
指定する国にチェックマークをつけます。
例:CN(中国)
EM(ヨーロッパ連合)
Unaited States America(米国)
その計算結果は、以下のとおりです。
上記条件で国際事務局への手数料合計は、2755CHFになりました↓
FEE CALCULATORは、マドプロ出願だけでなく更新手数料等も簡単に計算できるのでぜひ使ってみてください。
なお、別記事でマドプロ出願方法についてご紹介しています。よろしければご参照下さい⇒「マドプロ出願方法」
まとめ
マドプロ出願を考えているがどれくらい費用がかかるか知りたい方に自分で計算する方法をご紹介しました。
予算により指定国数や区分を減らす場合もでてくるかと思いますので、出願前にご自分である程度マドプロ出願の費用を知っておくとよろしいかと思います。
弊社でもマドプロ出願のご相談を承っております。よろしければお気軽にご相談下さい。